【発達障害】ASD当事者の感覚過敏について

発達障害

2017年5月21日放送の

「NHKスペシャル発達障害~解明される未知の世界~」にて

発達障害当事者の感覚過敏について興味深い内容の放送をしておりましたので、
ご紹介したいと思います。

 

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発達障害の人のもつ感覚

 

発達障害とは、うまれつきの脳の特性のことです。

発達障害(はったつしょうがい、英: Developmental disability、DD)は、肉体的・精神的な不全をもたらす慢性的症状らの様々なグループ(障害者の分類)である。発達障害はその個人の生活において様々な困難をもたらし、特に言語、移動、学習、セルフヘルプ、
自立生活などでハンディとなるとされる。発達障害は子どもの発育期に発見されることが多く、その人の一生にわたって継続する障害である。

引用元:https://ja.wikipedia.org/wiki/発達障害

 

番組ではこちらの3つについて取り上げていました。

 

ASD(自閉症スペクトラム、アスペルガー症候群)
ADHD(注意欠陥・多動性障害)
LD(学習障害)

 

 

最新の研究で、発達障害の人は特異な感覚世界を持つことが分かったそうです。

 

ASD(自閉症スペクトラム、アスペルガー症候群)について

発達障害の人のもつ感覚

 

番組では22人から見える世界を聞き取り、映像に可視化したものを放送していました。

 

するとこんな特徴が。

・光がまぶしく痛い

・動くものの色が失われる

・光の粒が見える

・夜は車のヘッドライトが痛い

 

感覚過敏とは?

 

強力してくれたのはASDの女子高生です。

彼女は光をまぶしく感じ、音に非常に過敏なため人間関係がうまく築けなかったそうです。

 

実際に街中を歩いてみると、耳が音を聞き取りすぎるので、

遠くの自転車のベルがすぐ耳元で聞こえたり、常に音の洪水にさらされている状態に。

 

特に苦手なスーパーでは、全体がゴーと鳴り響き、冷蔵庫や蛍光灯の音が三種類も聞こえてくるため、つらくて15分も居られないそうです。

 

 

❑ ここで番組では、ヘッドホンからノイズを聴かせて、発達障害の人と発達障害じゃない人がどのくらいの音の大きさで驚くのかをテストしてみました。

 

発達障害じゃない人は、音のボリュームに合わせて驚きも増加しますが、
発達障害の人は大きさに関係なく、小さな音でも常に耳に入るので
わずかな音がパチンコ屋さんのような大音量に聞こえたりするのだそうです。

 

 

こんな調子なので女子高生も、特に困難なのは人とのコミニュケーションだと言います。

喫茶店など周囲が音で溢れている場所では周りの音が混ざってしまい、目の前の人の声がとても聞き取りづらく、会話が難しいためだとか。

 

なぜ音が混ざるのか?

 

発達障害を研究されているイギリスのハッペ教授は、人間の慣れの機能に注目。

 

通常は慣れると脳の司令塔が、雑音と聞くべきものとを分別し、聞くべき音だけを拾い上げるのですが、

発達障害の人は慣れの機能が働かず、全ての音を拾ってしまうのだそう。

脳がどんな音も新しい音として指令を出すので常に聞こえてしまい

脳が混乱状態になるようです。

 

❑スタジオでは三人の当事者が招かれていて、感覚過敏についてこう話していました。

 

喫茶店で音の連なりに反応しやすい

音で体調が悪くなる

何かを掴んでいないと落ち着かない

スタジオが眩しい

スタジオのセットを事前相談で変えてもらった理由は、ごちゃごちゃして派手だと情報が多くて参ってしまうから

人の顔を見ると模様が入るため、表情を読むのがつらいので、スタジオはシンプルなものが好ましい(情報が少ない方が助かる)

 

❑ 視聴者の感覚過敏は下記のとおりでした。

 

匂いで苦しむ人

聴覚過敏で耳をドリルでやられてるくらいツライと訴える人

触覚過敏で素材のあう服しか着られない人

 

 

それらは頭痛や吐き気がするほどひどい拒絶反応が出るもので

とても我慢できるレベルではないのだそうです。

 

ただし、感覚異常はASDの人全員ではなく、個人差があり

感覚が鈍い方もおられるとのこと。

 

その他のASD(アスペルガー症候群)の方の感覚

 

ASDの人は、人の顔を見ると(ほくろや目、鼻、表情などの)情報が一気に入ってくるため

同時に会話をするという2つの作業が非常につらいそうで、こんな会話も飛び交いました。

 

人の顔を見ながらの会話が難しい。

相手の顔を見続けるタイミング、見ない時間の加減が分からないため、そこにエネルギーを使いすぎてしまう。

目を見て話しているからといって平気なわけでも、治ったわけでもない。

普通の人より会話が疲れる。

情報に気をとられて自分の会話の内容に気が回らない。

うなずきやあいづちの割合が難しい。

 

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ADHD(注意欠陥・多動性障害)について

 

続いてADHDについて。

番組では

「こんな子いなかった?」という話題から始まりました。

 

 毎日忘れ物をしてくる子

➤ 整理整頓できない

➤ 授業中はもぞもぞ落ち着かず

➤ よそ見ばかり

➤ 何度叱られても治らない

➤ やる気がないと思われる

 

いましたね。

そしてそのとき、本人の気持ちはどうだったのでしょう?

 

最初は真剣に聞いてるものの、そのうちポスターなどが目に入り、ポスターの内容で頭がいっぱいになってしまう
しかし我に返り先生の話を聞こうとするも、
また違うことで頭がいっぱいになって…
最後は注意されてしまう。

 

つまり、

順序立てて考えることと、待つことができない。そして集中ができない。

 

これがADHDの特性だそうです。

 

そのため部屋を片付けようとしても、捨てる、捨てないの判断ができない。

 

 

そのせいで、だらしない、みっともないと言われ、本人も困ってるけどどうしようもできない。

 

と、そんな紹介がされていました。

 

LD(学習障害)について

 

続いて学習障害です。

 

こちらでは

「音読が極端に苦手な子、いませんでしたか?」

…と始まり、

学習障害も発達障害のひとつだと紹介されました。

 

なぜ音読が苦手かというと、文字の情報が脳に送られて

読み方と文字を照らし合わせるそうなのですが、

LDの場合

脳でつづりの照合に時間がかかるためなかなか読めないのだそうです。

 

三文字を越える言葉は認識できず、どこで区切るのかも分からなくなり

あせると文字がぼやけてしまうとか。

 

その場合は文字を指で追うことで、なんとか処理ができてる男性が紹介されていました。

 

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