【発達障害】ASD当事者の感覚過敏について

発達障害

発達障害についての質問メール

 

 

続いて、視聴者からの質問メールがありました。

 

忘れ物をしてパニックになったらからかわれた

発達障害をカミングアウトしたら子供扱いされた

発達障害は個性というけれど、個性ととられると、度を過ぎると迷惑をかけるのでは?

性格と発達障害のちがいは?

 

これらについて専門家は、

誰でも片付けが苦手だとか多かれ少なかれあることであって、程度の度合いであること、

本人や周囲の生活の支障になっているかどうかが重要と話しました。

 

周りが受け入れてくれると苦痛にならない場合も多く、例えば字が読めなくても悩まずにすむことだってあるとのこと。

 

しかし多数派は価値感を優位に見てしまうため、社会に出ると傷付くことも。。。

対人関係が苦手でも一人でやれる仕事もあれば、友人関係だって築けるので、あまり気にしないで、との意見でした。

 

専門家が危惧する二次障害

 

 

そして専門家が特に危惧していたのは、

うつ病、不安障害、自傷行為、楽物乱用、不登校・・・などの二次障害だそう。

 

なんと発達障害の人の70%がうつ病ともいわれているのだそうです。

 

当事者を追い込むものとは?

 

ここでは躁うつ病を患う女性が、ご自身の経験を話されてました。

 

彼女は転職を繰り返しており、

その原因は食品工場での音や匂いがダメだったり、日常会話が苦手で人間関係が築けなかったりなど・・

 

周囲から求められる「普通さ」がつらく、近づこうとするほどどんどん自分からかけ離れていく感覚を持ったそうです。

 

❑ 番組では当事者の集まりを取材していました。

 

集まられてるみなさんは発達障害による二次障害を発症されており、

「普通」に合わせなくてはならない苦労を語られていました。

 

多数派の意見を持ち合わせるのが普通という意見がわからない

周囲とずれてると気付いてるなら、それを埋める努力しろと思われるのがつらい

 

❑ その流れから、スタジオでもこんな意見が。

 

普通のフリでヘトヘトになる

普通のうなずき、普通のジェスチャー、普通の目線の指令を出す自分がいて、それを俯瞰でいつも見ている

やはり自分は普通じゃない

少数派は排除される

周囲と合わせることができず、理解されないことで長年悩んだ

ルールが違うんだと考えるしかない

(顔を見ないで話すのが普通なら自分も多数派になれるのに)

 

❑ そしてメールでは…

 

普通ってなに?と聞くと「普通は普通だよ」といわれる

他人との仕事の速度に合わせられず堪えられない

どうすれば人並みになれる?

 

 

発達障害者がいることが当たり前とする取り組み

 

そこで海外では発達障害者がいるのが当たり前とする

こんな取り組みが紹介されてました。

 

イギリスではクワイエットアワーとして

定期的に電気店の照明を暗くし、感覚過敏の人を迎えているそうです。

それにより売り上げが一割アップしたんだとか。

 

アメリカではそれぞれの特性を見極め、例えば細部へのこだわりが強い人を採用し、問題解決能力を発揮してもらう…などに企業が取り組んでいるそう。

他人と違うことは重要だとして、発達障害者に特化した就労支援事業が広がっているようです。

 

 

そして日本では。

 

数字へのこだわりが強いASDの男性を、経理として障害者枠で雇用した会社の例を紹介していました。

男性の小さなミスも見逃さぬ緻密さは、社内でとても高い評価を受けていました。

 

ASDの彼へ配慮して「適当」「そこらへん」という曖昧な言葉は使わず、

数字としてきちんと伝えることに気をつけているとのこと。

 

しかし指導トラブルも。

 

【課題をもくもくとこなしてくれたので経理以外の幅を広げようとしたが
自分を責めてしまい、結果的に追い詰めることになってしまった】

とのこと。

 

これにより、

発達障害の人は苦手な分野は努力ではカバーできないことや、

得意なことならいくらでも集中できること、

得意と不得意を分かってあげて一緒に働くのが大事、

ということが会社側も分かり、また新たに発達障害の人を雇われたそうです。

 

❑ スタジオではこれをふまえ、こんな話し合いが。

 

発達障害の人は疲れが出やすい

やってみないと本人もできるできないが分からない

与えられた仕事を人の二倍の速さで出来たとしても、過集中してしまうだけでスーパーマンではないので無理をさせないでほしい

同時進行できる人もいるのでやり方を職場で工夫したりしてみてほしい

 

❑そして最後にスタジオの皆さんからのメッセージ

 

社会的には見た目では分からないしなかなか理解してもらえない

そのため発達障害だとこわくて言えない

周りが信頼できないので信頼できる人に相談しアドバイスをきくしかない現状

これは皆の問題

 

 

以上になります。

NHKさんでは2017年5月から一年をかけ「発達障害プロジェクト」に取り組まれていくそうです。今後も注目していきたいと思います。

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